国民保養温泉地に指定された温泉地は、温泉利用の効果が充分期待され、かつ健全な温泉地としての条件を備えているという条件を満たしている必要性があります。
指定される条件は、大きく分けて源泉に関する条件、温泉地の環境に関する条件に分かれます。
源泉に関する条件
効能の高さ
湧出量、湧出温度
温泉地に関する条件
健全性
周辺の景観、保養地としての環境
温泉を利用した医療設備、スタッフの充実
交通の便
災害に対する安全性
昭和29年に、酸ヶ湯温泉、日光湯元温泉、四万温泉が指定されてから、91箇所の温泉地が指定されています。
歴史ある温泉地もあれば、碁点温泉、六日町温泉、吉井温泉、筑後川温泉など開湯から数年後に条件を満たして指定されている例もあるなど、多彩な温泉地が指定されています。
国民保養温泉地の指定は、当初は厚生省が担当していたが、昭和46年に環境庁が誕生してからは同庁が担当するようになりました。
そして、平成13年に環境庁が環境省に組織変更が行われてからは環境省が指定を行っています。
国民保健温泉地
高齢化社会や生活の都市化の進展などにより、温泉の有する保健的効能を積極的に活用するニーズが高まっていました。
それを受け、国民保養温泉地に指定された温泉地のうち、特に温泉の保健的利用を促進することが可能な温泉地を、国民保健温泉地として追加指定するようになりました。
指定は昭和56年から始まっています。
ふれあい・やすらぎ温泉地
生活の都市化の進展などにより、自然とのふれあい、安らぎを求める声が高まりました。
それを受け、国民保養温泉地に指定された温泉地のうち、特に自然とのふれあいや自然の中で安らぐ事に適した温泉地を、ふれあい・やすらぎ温泉地として追加指定するようになりました。
指定は平成5年から始まっています。